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夜の港八十三番地

もっと、地元の人が来たくなる港町へ。

次に目指したのが、地元の活性化です。活性化すれば雇用が生まれます。そして、観光客だけでなく地元の人も来たくなるような港になれば、住む人も増えていくのではないか。そのように考え、港八十三番地や水族館、飲食店など、新規事業をはじめることにしました。深海というブランドが定着する以前、沼津港は年間100万人ほどが訪れる港でしたが、そのほとんどが観光客で、地元の人が港に来ることは稀でした。理由は、食事の値段が観光客向けで高く、また昼しか営業していないということ。地元の人にとっては行きにくい場所だったのです。全国を見ても、観光客だけをターゲットにした場所は廃れ、潰れてしまう施設も多くあります。そのため佐政水産は、まず地元の人が来てくれるような港町を目指そうと考えました。


地元の人に「安くて美味しい」と言ってもらえる店なら、観光客にももっと喜んでもらえるはず。そこで2011年12月、「港八十三番地」を開業。『駿河湾を味わう町』をコンセプトに、沼津港で水揚げされる新鮮な魚介類をはじめ静岡の食材をふんだんに堪能できる施設をつくりました。テナントの募集の際には、「①年中無休で夜10時まで営業すること」「②静岡東部の食材を食事メニューの三割以上使用すること」「③地元の人が来やすい価格設定と丁寧な接客をすること」「④沼津産の深海魚をメニューに入れること」という4点を約束事としました。しかし当初、地元のお店からは「沼津港は夜、誰も歩いていないのに開けても赤字だ」「なぜ地元の食材を使用する縛りがあるのか」「現実には、昼の観光客が中心なんだから、昼だけで稼ぐためにも単価が高いのはしょうがない」と言われていました。さらに2011年の3月には東日本大震災が起こり、観光客が激減。海沿いは津波の危険があるということで一社もテナントに応募がありませんでした。


そんなときにテナントとして入ってくれたのは、東京や大阪の展示会で知り合い、沼津の魚を評価してくれた取引先の飲食店の方々でした。コンセプトに賛同し、「沼津港の活性化のためなら」と出店していただけたんです。また佐政水産直営の「浜焼きしんちゃん」も開業し、会社としても飲食事業に踏みだしました。浜焼きしんちゃんでは、沼津の深海魚を浜焼きで食べたり、沼津産の新鮮なお刺身を提供しています。自社の加工場で製造した沼津産の加工品も多く使用し、佐政水産のアンテナショップとして相乗効果を生んでいます。しかし開業当時は、港八十三番地には夜、まったく人が来ませんでした。観光客は昼しか来店いただけず、地元の人も夜、沼津港の飲食店が営業していることを知りませんでした。最初の2年間は、夜の売上は赤字でしたが、地元の方のリピーターが増え、口コミも拡がり、3年目からは浜焼きしんちゃんでは夜の売上だけで、1年目の合計売上に達するまでになりました。これも地元の人に喜んでもらいたい、来てもらたいという想いを曲げずにやってきたからだと感じています。

直面している課題

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深海のブランド化

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食を軸にした地元の活性

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地元のシンボルをつくる

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次なる挑戦

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